私たちは、叡智と正義をもって
最先端技術を創造し
ひと・地球・科学が調和した
豊かで明るい未来を創ります
ニイガタ株式会社とは?
ニイガタ株式会社は実験装置及び治具の設計製作、樹脂及び金属他機械加工全般を行っている会社です。民間企業や各種研究機関が研究開発の際に使用する部品や実験装置などを製作し、作業性の改善や機能向上、研究開発を加速させるサポートをしています。
博士号や修士号を持つ社員が学会発表などで弊社の認知を高め、有り難いことに多くのお客様からのご支持を受けています。守秘義務があるので詳細は語れませんが、弊社が携わる案件を全て合わせれば世界の未来像が見えてくるほど、様々な業界の最先端に関わっていると自負しています。
ニイガタ株式会社ができるまで
ニイガタ株式会社は”有限会社新潟彫刻”という工業機械彫刻をメインに行う加工業から始まりました。私の父親といとこの他に数名の職人が出入りする小さな会社です。
私は新卒で入社した広告代理店で激務の毎日を送っていましたが、実家の下にある町工場で父親たちが汗水たらして働く姿を見るうちに「長男の自分が手伝わないとだめだよな」という想いが湧き、27歳でサラリーマンを辞めて会社を継ぐことにしました。「2~3名の町工場だし楽ができて楽しいんじゃないか」と高を括っていた私の期待は初日に見事に崩れ去ります。会社は問題だらけの酷い状態でした。
小規模にしては借金や借り入れが多い。会社の体はなしていない。孫請けどころではなく、孫孫孫孫請けなので中抜けばかりで儲からない。集金に行けば「ほらよ」と手形を投げられる屈辱的状況。「どうにかしてメーカーとダイレクトにお付き合いをする方法は無いか?」と思案し、実行したのがダイレクトメール(以下DM)です。
商工会議所で優良メーカーをリストアップして手書きでDMを送り始めました。月に200通ほど出すと返答率が1%と悪くない数字。おかげで徐々に流れが変わっていきました。工作機械に設備投資して三次元加工を始めたり、工業デザインに着手したり。決め手は慶應義塾大学の教授から声を掛けていただいたことです。隣接異業種への転換を続けていった結果、実験器具や装置を専門につくる現在のニイガタ株式会社が出来上がりました。
ワンマン体質を変えた2つの出来事
自分で言うのも何ですが、私は3~4年前までは滅茶苦茶トップダウン型経営を行っていました。会社を経営していると様々なことが起きるので「強くいよう」と意識しなければ責任やプレッシャーで潰れてしまいます。そんな意識に加え、もともと仕切り屋な性格ですから、会社に関することは全部自分がやりたいとワンマン気味になっていました。
会社が初期のフェーズでは、それでも良かったんです。強引なくらいのリーダーシップが無いと意思決定が遅くなり、成長が鈍化してしまいますから。ですが、安定して成果を出すことができるようになると今度は「人に任せる」ことが成長を促進するようになります。
しょせん私がいくら馬力を出しても1人は1人。手放すべきだと分かってはいましたが、性格的に受け入れがたい事実でした(笑)そんな風向きが変わったターニングポイントが今までに2回ほどあります。1つ目は、9年前に中小企業家同友会※1が主催する経営指針作成部会に参加したことです。それ以前は単年度計画や経営理念も無く、勘と度胸で経営をしていたようなものでした。
全ては経営者である私の頭の中。それって社員にとってはすごく不安な状態ですよね。人生を賭けた冒険の旅に出る際に、目的地はあやふや、地図も無い、道筋すら怪しいなんて本気を出しきれません。
経営指針作成部会で理念などを作成したことを皮切りに、ニイガタ株式会社では社風・理念・経営方針・組織図・内部統制・人事評価・売上比率・退職金・未来像など社内の一部始終を明確に数字で表した冊子をつくり、社員に開示しています。すると、どうなったか。「人が集まる会社」になったんです。採用説明会で数年後、数十年後の理想の未来を情熱を込めて語ることができるようになり、私たちが掲げた未来を本気で実現させる意志のある若い人材を採用することが可能になりました。
2つ目のターニングポイントは、2年半前に経営企画の人間を外部から招き入れて経営企画部をつくり、権限委譲を徐々に行っていったことです。全部自分でやりたがりの私にとっては大きな決断でしたが、ニイガタ株式会社には新たに入ってきた優秀な人材と、古くから会社を支えてきてくれたベテランたちがいます。彼らの力を今まで以上に信頼し、任せた方が絶対に会社にとって良いはずだと信じて手放しました。
今では私は売上にかかる仕事はしていません。社員に対しては「最近どう?元気?」と声をかける存在です(笑)そうしたら会社が一回り成長したんです。自分で頑張って結果を出すのも楽しいですが、みんなの成長を感じるのも本当に嬉しいなと再確認しましたね。
ニイガタはかなり面白い段階にいます
うちの会社は変化のスピードがすごく速いです。古くからの付き合いの経営陣や社員は、私が理念経営に目覚めて「感謝が大事!」とか「世のため人のためだ!」といきなり改革を始めてかなり驚いただろうし、葛藤もあったと思います。
ものづくりが大好きでずっと続けてきた人に「マネジメントをやってくれ!」と言ったんですから納得し難いこともあったはずです。それでも目指す未来を見据え、成長を止めずに付いてきてくれた仲間たちは本当に大事ですし、感謝しています。彼らと一緒に大きな夢を叶えたい。
私たちニイガタ株式会社には大きな志があります。それは経営理念でもある、”叡智と正義をもって最先端技術を創造し、ひと・地球・科学が調和した豊かで明るい未来を創ること”です。今のニイガタ株式会社には、真面目で才能溢れる若手社員と経験豊富で根性のあるベテラン社員、高い志とその実現をサポートする各種制度があります。
ビジネスパートナーやお客様にも恵まれ、最先端の技術に触れています。会社がかなり面白い段階に入っているんです。もちろん今後様々な問題や困難が発生するでしょう。しかし、どんな課題であっても私たちのもとに来た以上は絶対に私たちが解決することができます。理想の未来に向けて、どんどんパワーアップしていきたいと思います。
お話を伺って・・・
学生時代から様々なバイトを経験し、バリバリの広告マンから一転、傾きかけた会社を急成長させた渡辺様。常にアグレッシブで野心のある方からは「イマドキの若者はどう見えるのだろう?」と疑問に思いご意見を伺ったところ、「ゆとり世代以降の若者は優秀で真面目で才能溢れ、すごく良いと思います」という意外な答が。「日本が豊かになり、小さい頃から色々なものに触れているのでセンスが良い」とのこと。
ですが、ゆとり世代ってあまり出世欲や成功欲が無いイメージがありますよね。そんな彼らのポテンシャルを引き出すには「安心と安全」だそうです。例えば「正社員であること」「キャリアアップの道筋が見えていること」「努力が評価される仕組みがあること」「退職金が保証されていること」など立場が揺るぎないことが分かれば本来の実力を目一杯発揮できるらしいのです。「ですから私の役割は安心安全な場を提供することです」と
渡辺様。会社を大きくできたのも、優秀な人材を獲得できたのも、時代の流れを瞬時に察知し、変化を恐れることなく柔軟に対応する渡辺様の臨機応変さと大胆さがあってのことだと感じたインタビューでした。
同友会※1全国都道府県の中小企業家同友会による協議体。神奈川県中小企業家同友会
http://kanagawa.doyu.jp/
ニイガタ株式会社
http://ni-gata.co.jp/