株式会社創新ワールド斉藤貴之社長

命を使うなら、情熱を持って働ける仕事をしたいじゃないですか。
綺麗ごとを言っていたら商売はできない?理念じゃ飯は食えない?
それを出来るようにするのが経営者でしょう―

きっかけは父の会社の倒産

株式会社創新ワールドは、教育・研修事業を通じて中小零細企業の存続をサポートをする会社です。具体的には経営者を対象とした経営塾”創新塾”の運営や社員・企業研修を行っています。

今でこそ代表取締役である私も講師として研修やコンサルティングを行っていますが、新卒で入社したのはフランスベッドというインテリアを扱う会社でした。自分で言うのも恥ずかしいですが、成績優秀者として数多くの表彰を受ける営業マンだったのです。そんな私が8年間続けた営業の仕事を離れ、研修業界に足を踏み入れたきっかけは20代の頃に体験した”父親の会社の倒産”でした。

その仕事に使命感はあるか

会社が倒産すると経営者のみならず、家族は悲惨な状況に陥ります。実家が差し押さえられ、想い出のものは全て無くなり、両親が取り立てにあう現場を目の当たりにします。連帯保証人の私は破産処理を進める中で納得できないことが1つありました。それは「あんなに実直で一生懸命に仕事をしていた父親が、どうして倒産なんて酷い目に遭うのか」ということです。

地元で不動産業を営んでいた父は真面目な人でした。賭け事や女遊びには無縁で散財もせず、経営者にしては地味なタイプ。不動産は扱う商品が高額なのでコケれば大きな損失になりますが、そうはいっても腑に落ちません。そこで、倒産処理でお世話になっていた弁護士の先生に疑問をぶつけたんです。先生は言いました。

「中小零細企業の社長はね、貴之くんのお父さんのように一生懸命真面目にやっているけれど、知識不足やサポート不足によって、知らず知らずのうちに法律を犯したり、身の丈に合わないお金を借りてしまうことがあるんだよ。世の中にはそういった人を是正する仕事がある。私のような弁護士や税理士、そして経営コンサルタントなどだね。間違いや勘違いを勇気を持って進言する使命感のある仕事だよ」

先生は、「お父さんを救うために僕は全精力を注ぐから、君も辛いだろうけど目を背けないでほしい」と続けました。当時28歳だった私は先生の言葉にとても勇気づけられたんです。苦しい状況は「経験から学びなさい」という神様からのメッセージかもしれないとまで思えました。自分も先生のように使命感を持って情熱的に仕事をしたい。そう伝えると、先生は営業スキルがある私には経営コンサルタントが向いているとアドバイスしてくれたんです。

株式会社創新ワールド斉藤貴之社長のインタビュー風景

斉藤さんは何のために仕事をしてるんですか?

コンサルタントを志した私はフランスベッドを退職し、㈱日本エル・シー・エーというコンサルティング業務を行う会社に転職しました。再就職支援事業を通してコンサルタントのイロハを教えてもらい、忙しい毎日を送っていました。

働き始めて数年が経ったある日、知人から「収益を度外視して中小零細企業の経営者のためにセミナーを行っている熱い会社がある」という話を聞きました。同じ業界で働く者として興味を持ち訪ねた先が、創新ワールドだったんです。実際に行ってみるとドキッとしましたね。「斉藤さんはコンサルティングをやっている目的はどこにありますか?」「どんなビジョンを持っているんですか?」と質問をされたんです。

情けないことに、答えられませんでした。目の前の仕事に手一杯になっているうちに、いつの間にか会社の売上を上げることが目的になり、「真面目に頑張っているけど、好ましくない現状にある人を助ける」という当初の目的を見失っていたんです。「これはやばいぞ」と思い、学びと刺激を得るために”創新塾”に塾生として参加しました。

参加して驚いたのは”創新塾”の姿勢です。経営の基礎を身体に染み込むまで徹底して教える。学ぶことは経営の基礎中の基礎、例えば野球だったらボールやバッドの握り方から始めます。「分かる」レベルから「できる」レベルに持っていく点が他と圧倒的に違いました。「経営理念のつくり方を教えて、つくって終わり」ではなく、理念がきちんと会社に浸透しているか、ひいては社長が理念を軸に人生を生きているかまで追求するんです。”創新塾”で塾長を務める高良高さんの暑苦しいまでの情熱と底力を痛感した私は塾の期間が終わらないうちに、創新ワールドへの転職を決めたのです。

理念に生き、成果を出す

率直に言うと、前職のコンサル会社の方が給料がずっと高いです(笑)でも、創新ワールドの仕事にはロマンがあるんですよ。私の仕事内容を紹介すると、「そうは言っても、理念じゃ飯なんて食えないよ」とか「実際に商売の現場になったら綺麗事じゃ物事は動かない」と仰る方もいらっしゃいます。でもね、どうせ仕事を生涯やるならば自分が信じる理念のもとに、正義感をもって働きたいじゃないですか。それでこそ自分の大切な命を使って働く意味を感じられると思うんです。私も経営者ですから、お金は後からついてくるんだよって証明したいんですね。

一つ一つの研修を丁寧に行ってきた結果、創新ワールドを信頼してくださる方々が着実に増えています。”創新塾”を卒業した経営者の方から「私の右腕の部下にも研修を行ってほしい」「”創新塾”で学んだおかげで新入社員を採用することができたから新入社員研修をお願いしたい」という要望を頂き、研修のメニューも豊富になりました。

会社がどんなに大きくなっても私の根っこには「父親」がいます。父親が果たせなかった想いを引き継いでいるという気持ちが強烈にあるんです。そして、その想いは創新ワールドが掲げる「全関与先黒字存続」という理想を追求することで叶えることができると思います。創新ワールドに携わった会社を全て黒字で安定的に存続させること。一過性ではダメです。「理念に生き、成果を出す」これを信条に、多くの企業の存続をサポートすることが私の使命だと思っています。

お話を伺って・・・

「最近は感謝することが多くなりました」と仰る斉藤様。インタビューしているこちらが申し訳なるほど、熱い志を素直に語って下さるので、僭越ながら「こんなに立派な方がいらっしゃるのか」と思っていました。すると、「昔はおぼっちゃんで、嫌な奴だったんですよ」と一言。どういうことかと聞いてみると、フランスベッドの営業マンだった時代、「2000人の社員のうち営業は500人。優秀な俺は4人分の人件費を稼いでる」と思っていたらしいのです。自慢げに先輩に話すと、「お前はベッドも作れないし、運べもしないのに何を言っているんだ!」と居酒屋で一喝されたとのこと。何だか、人間味が感じられるエピソードで少しホッとしてしまいました(笑)若いうちに成功や挫折、苦労を人よりもちょっと多めに体験し、全て肥やしにする強さが今の斎藤様に繋がったのだなあと勉強になった取材でした。


株式会社創新ワールド
http://www.soushinjyuku.com/